Preperimetric glaucoma

昨日院長はいわゆるコメディカルの方々に招かれて、講演をしてきました。その中で、「Preperimetric glaucomaに対する治療はどうしてますか?」という質問がありました。「Preperimetric glaucoma」とは、緑内障診療ガイドライン(第3版)によれば、「眼底検査において緑内障性視神経乳頭所見や網膜神経線維層欠損所見などの緑内障を示唆する異常がありながらも通常の自動静的視野検査で視野欠損を認めない状態」と書かれています。提唱したのは、確かJonas先生という緑内障の権威だったかと思います。アメリカ眼科学会においては「緑内障疑い」と定義しているカテゴリーに入ります。緑内障は早期発見早期治療が必要としながらも、「Preperimetric glaucoma」に対する治療は慎重に考えるべきと思います。確かに緑内障は網膜神経節細胞の死から失明に至る連続体と考えれば、「Preperimetric glaucoma」の時点で治療を開始すれば、視野障害(視機能障害)を生じさせる危険性を軽減させるとも言えます。しかしながら、緑内障に類似した他の疾患である可能性もあり、何も治療しなくても視野障害が一生起きない可能性もあるからです。その場合、「緑内障疑い」として、治療薬を使わず、経過観察を行います。

「緑内障の疑いがありますから、経過をみさせて下さい」と医者から言われた場合、一般的には、「緑内障と診断できない」とか「治療をしてくれない」のではなく、「何もしなくても視機能障害を起こさない可能性が高い」という場合が多いと思われます。医者としては、治療を開始するのは容易ですが、一度開始したら、ほぼ一生治療を続けなければなりませんので、「治療をいつから行うか?」については慎重にならざるをえないという事情があります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*