OCTによる黄斑部での緑内障診断

光干渉断層法(Optical Coherence Tomography; OCT)は、光の干渉現象を応用して、主として眼底の微細な構造を、高解像度の断層像として表す画像解析法です。従来のOCTは光の干渉を実空間(時間領域)で行うものでしたが、近年多くの施設で用いられているOCT装置、spectral-domain OCTは、光波の干渉をフーリエ空間で行うことにより、時間分解能および空間分解能が著しく向上し、より詳細な眼底構造を観察することが可能になりました。緑内障診断においても、網膜神経節細胞が集中している黄斑部を微細に解析することにより、より早期での緑内障発見が可能となりつつあります。

本論文では、緑内障眼とpreperimetric glaucoma(眼底に緑内障性変化がみられるものの、視野に異常所見がみられない状態)眼とで黄斑部の解析をしたところ、平均2.54年の経過観察期間で、両眼とも下方の黄斑厚の菲薄化の進行が観察され、その程度はpreperimetric glaucoma眼より、緑内障眼で強かったことを報告しています。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24633086

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