炭酸脱水酵素阻害薬内服による急性緑内障発作

炭酸脱水酵素阻害薬内服は、長期的には四肢のしびれや代謝性アシドーシスなどの副作用のため、継続して使用することは難しいのですが、短期的には高い眼圧下降効果が得られるため、急性緑内障発作の前治療のひとつとしてよく行われています。一方、稀ではありますが、炭酸脱水酵素阻害薬には、一過性近視や毛様体浮腫、ぶどう膜滲出、水晶体―虹彩隔膜の前方偏移などの機序により、かえって閉塞隅角緑内障を起こしうることも言われており、少ないですが、症例報告がなされています。 本論文は、急性高山病予防に炭酸脱水酵素阻害薬内服を行ったところ、急性緑内障発作を生じたという症例報告です。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24620322

3 thoughts on “炭酸脱水酵素阻害薬内服による急性緑内障発作

  1. こんにちは。それではプロスタグランディン製剤を使い始めることによって、(使用しなかった場合に比べて)緑内障が悪化してしまうということがあるでしょうか?

    1. シー様、原発開放隅角緑内障または原発閉塞隅角緑内障の治療につきましては、プロスタグランジン関連薬による眼圧上昇の報告はありませんし、視野障害や視神経障害がかえって進行するという報告もありません。ぶどう膜炎に伴う続発緑内障の場合に、炎症が生じ、眼圧が上がることがあるという報告が過去にありましたが、最近ではそのような緑内障でも、ある程度の安全性がわかってきたため、プロスタグランジン関連薬を用いることがあります。

      1. クリアなご回答をありがとうございました。タプロスが追加されてから少し視界が悪くなったような気がしましたが安心しました。単に近視が進んだだけのかもしれませんね。

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