「院長ブログ」カテゴリーアーカイブ

加齢黄斑変性に対するパゾパニブ内服

成人の失明原因の上位に位置する加齢黄斑変性は、新生血管からの出血などが原因で、急激な視力低下を来すこともある難治な疾患です。現状では、血管内皮増殖因子阻害薬の硝子体内注射(眼内に注射)が治療の主流で、一定の効果はあるものの、薬物を投与する手技の関係で、安全性に問題があります。

本論文は新しい薬物、パゾパニブというマルチキナーゼ阻害薬内服により、加齢黄斑変性症例に一定の効果があったという内容です。

http://archopht.jamanetwork.com/article.aspx?articleID=1748766&utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook&utm_campaign=feed_posts%0A

抗酸化物質と白内障

抗酸化物質とは、生体内、食品、日用品、工業原料において酸素が関与する有害な反応を減弱もしくは除去する物質の総称で、食品においては、野菜、果物、穀物、卵、肉、マメ、木の実などの食品に多量に含まれていると言われています。

本研究では、抗酸化物質を摂取すると加齢性白内障のリスクが低くなることが示されました。

http://archopht.jamanetwork.com/article.aspx?articleID=1793735&utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook&utm_campaign=feed_posts%0A

年末年始の休診日

読者の方からお問い合わせがありましたが、現医院は本日12月30日(月曜日)から1月3日(金曜日)までお休みを頂いております。皆様方にはご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願い申し上げます。なお、新年は1月4日(土曜日)から診療を開始いたしますが、通常通り当日は午前のみの診療となります。

視神経乳頭陥凹拡大と緑内障疑い

ドックや健診などで眼底写真撮影がなされ、読影者により緑内障性の眼底変化があると判断された場合、「視神経乳頭陥凹拡大」または「緑内障疑い」という記載がなされます。基本的には同義です。前述した通り、「緑内障の本態は緑内障性視神経症であり、原則として確定診断は視野所見による」ため、眼底写真のみでは、明らかに緑内障性変化がみられても、「緑内障」という確定診断はしません。また、緑内障における最も特徴的な眼底変化は「視神経乳頭陥凹拡大」です。どちらの記載であっても、「緑内障が疑われますよ」という意味ですので、ぜひ眼科に受診して頂き、精査を行って頂きたいと思います。

人工知能を用いた光干渉断層計による緑内障診断

メールをスパムかそうでないか、を判定させる方法としてMachine learning classifierという統計学的手法が用いられています。これは人工知能の一種で、AというメールはスパムでBというメールはスパムではない、と機械に教え込ませて、判定精度を向上させる方法です。

本論文は、光干渉断層計(OCT)で、Machine learning classifierを用いた緑内障診断を行っても、その診断力が向上しなかった、というものです。前述の通り、それだけ眼底所見のみの緑内障診断は困難であると言えます。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24369495

眼底三次元画像解析装置を用いた緑内障診断

以前も述べましたように、眼底検査による緑内障診断は、困難が伴います。以下、緑内障診療ガイドライン(第三版)の記載を引用します。「経験のある者が眼底を観察して緑内障を診断する効率は高いが、各検者の眼底評価には個人差が存在するため、緑内障性眼底変化を標準化された方法で評価、判定する方法の確立が望まれている。このような意味から、測定精度が高く、測定再現性も良好で、かつ操作が容易なコンピュータを用いた眼底画像解析装置の利用は有望な解決法の一つと考えられている。現在臨床応用されている眼底画像解析装置として、Heidelberg Retina TomographR、GDx Nerve Fiber AnalyzerR、光干渉断層計などが挙げられる。これらの診断機器では、視神経乳頭あるいは網膜神経線維層厚を定量的に評価することが可能であり、緑内障診断における有用性が報告されている。しかしながら、視神経乳頭形態や神経線維層厚には個人差があり、緑内障眼と正常眼の間で測定された数値のオーバーラップがみられることや、解析装置の測定精度の限界などから、緑内障と正常を完全に分別することは未だ成功していない。」。

緑内障診療ガイドライン(第三版)