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緑内障患者さんの視野って?

多くの緑内障患者さんは自覚症状がありません。自覚する代表的な初発症状は視野欠損であって、一般的には後期にならなければ視力は低下しません。でも視野欠損ってどんな風にみえるのでしょうか? みなさん視野って耳側に手をパタパタさせて、それがみえるかどうかをイメージすると思います。多くの緑内障では、鼻側の視野に暗点が出て、病期が進むとそれが深くなり、拡がっていきます。周辺の視野が欠損するのは後期にならないとおきません。つまり光に対する感度が落ちるのが最初の症状ですので、緑内障の視野検査では、感度を調べる検査をまず行うことが一般的です。調べる範囲は中心24度または30度です。なぜこの範囲を調べるのでしょうか? 理由は自覚症状が出やすい範囲であるということと、古典的に緑内障の初期では95%がこの範囲に異常がみられると言われていることからです。

院長は、検査でみられる暗点は、患者さんも同じように自覚しているものと長い間思っていました。緑内障患者さんはどのように視野異常を自覚しているかを調べた論文があります。今年報告された重要な論文です。黒いトンネルを通じてみえるとか、黒い眼帯をしているようにみえるとかいうのは稀で、多くは部分的に霧視がみえるようです。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23415421

加齢黄斑変性

欧米では失明原因の第一位になっている加齢黄斑変性。喫煙や高血圧、高脂血症などが発症の一因として挙げられますが、アルツハイマーや痴呆との関連はなく、また、加齢黄斑変性がアルツハイマーや痴呆の発症や進行を促すこともないという報告がありました。

http://archopht.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1774028