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新潟大学医学部卒業 眼科八百枝医院院長 新潟大学大学院医歯学総合研究科視覚病態学分野非常勤講師 医学博士

3D OCT-1 Maestro

光干渉断層法 (Optical coherence tomography; OCT)は、光の干渉現象を応用して、主として眼底の微細な構造を、高解像度の断層像として表す画像解析法です。緑内障や網膜疾患などの診断に大変有用な検査機器で、院長は以前眼科医向けに総説を執筆したこともあります。

OCTによって緑内障診療の何が変わるか ─後眼部OCT(3)─3D OCT-2000

新医院に移転するにあたり、ジョイスティックはなく、タッチパネルでの操作が可能で、簡便で素早い画像取得および解析ができるOCT(3D OCT-1 Maestro)を導入することになりました。本日現医院でデモを行いましたが、オートアラインメント機能に優れ、撮影時間も短く、検者、被験者とも負担が少ない優秀な器械と思いました。

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緑内障眼に対する白内障手術

「緑内障があっても白内障手術はできますか?」と聴かれることがよくあります。基本的には可能ですし、一般的には眼圧がわずかながら下がるので、むしろ勧めることもあるくらいです。しかしながら注意すべき点は、逆に白内障手術後眼圧が上がる例もみられることです。

本研究では、緑内障眼に白内障手術を行ったところ、術前平均眼圧が16.3mmHgだったのが、術後14.5mmHgに下がったものの、38%で眼圧コントロールが悪くなったと報告がなされました。術後の低い眼圧と関連する因子は、術後に薬物の変更がない、術前高眼圧、高齢、深い前房とのことです。

http://www.ajo.com/article/S0002-9394(13)00583-7/abstract

緑内障診療の進歩

アメリカでの研究ですが、1965年~1980年に緑内障と診断され、1995年まで追跡調査を行った結果、少なくとも片眼が失明したのは25.8%であったのに対し、1981年~2000年に緑内障と診断され、2009年まで追跡調査を行った例では13.5%に減じていた、とのことでした。主因は緑内障治療の進歩と位置付けていますが、未だ失明例が多いことにも注意すべきです。

http://www.aaojournal.org/article/S0161-6420(13)00808-7/abstract

緑内障では、環境によってみえ方が違うか?

緑内障外来において、患者さんの眼圧が高いために検査入院して頂くと、眼圧が下がっていることがよくあります。この場合はアドヒアランスが原因と思われますが、環境に応じて検査データが異なることはあらゆる疾患でみられることと思います。

本論文では、緑内障患者において、家と病院とでみえ方を比較したところ、病院の方がよくみえたという報告です。原因は照明の明るさとのことですが、このように、病院でいいデータが出たとしても、患者さんの日常生活には影響が出ている可能性があることを、医者は勘案する必要があります。

http://archopht.jamanetwork.com/article.aspx?articleID=1779718&utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook&utm_campaign=feed_posts%0A