今日の長岡市は、例外なく朝から寒く、雪が舞っていました。風が強いせいか、積雪はさほどでもないようです。
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緑内障性視野障害進行の危険因子
緑内障症例で、視野障害進行速度が速かった例を調べた報告ですが、危険因子として、もともとの視野障害が強かった例、視神経障害が強かった例(視神経乳頭陥凹が大きかった例)、高齢があげられています。
本日の新医院
多焦点眼内レンズと視野
今日においても、多くの白内障手術では、濁った水晶体を超音波乳化吸引装置で摘出し、代わりに挿入する人工レンズ(眼内レンズ)は、単焦点眼内レンズです。すなわち、若い頃のようにみたいすべての距離にピントが合うのではなく、ある1点にピントが合うレンズです。したがって、ピントが合う距離以外みたいときには、ほとんどの場合、眼鏡が必要となります。例として、遠くが見えるような度数の単焦点眼内レンズを挿入した患者さんは、運転やゴルフは眼鏡なしでいいのですが、近くの字を読みたい時などには近用眼鏡(いわゆる老眼鏡)が必要です。
近年、多焦点眼内レンズを用いることにより、遠近ともみえることができ、眼鏡に依存しない日常生活が可能なケースが増え、QOL(quality of life)の向上が期待されます。
しかしながら、欧州緑内障学会の報告によれば、緑内障患者に多焦点眼内レンズを挿入した場合、視野全体の感度の低下がみられるため、白内障手術後の眼科検査の一つとして、早急に視野検査を行い、新たなベースラインデータを作成することを推奨しています。
新医院への移転につき
主に新医院の工事の進捗状況に左右されますが、新医院への移転につき、現時点での予定では、休日当番日である平成26年5月25日(日)をもって、現在の眼科八百枝医院を閉院し、移転に伴う準備のため、翌5月26日(月)~5月31日(土)まで休診とさせて頂きます。平成26年6月1日(日)にやおえだ眼科内覧会を執り行わさせて頂き、翌6月2日(月)~新医院での診療を開始させて頂きます。また、新医院では、日帰り白内障手術、硝子体手術に対応いたします。新医院の住所と電話番号は下記となります。
〒940-0053 新潟県長岡市長町2-1649-1(現医院から歩いて30秒のところです)
電話番号0258-32-0833(現在と同じ番号の予定です)
まだ暫定的な予定ですが、変更点が出てきましたら随時ご報告申し上げます。よろしくお願い申し上げます。
本日の新医院
カラーコンタクトレンズの使用について
米国眼科学会のガイドライン(2012)では、カラー美容用コンタクトレンズを安全に使用するために、以下のことを推奨しています。
・眼科医の検査を受ける。
? メーカー名,レンズの規格,使用期限が明記された有効な処方せんを入手する。
? 眼科医の処方せんを要求するCL販売店から仮装用カラーCLを購入する。
? 説明書に書かれたケア(洗浄・殺菌),装用方法を守る。
? 他の誰かとの仮装用カラーCLの共有は絶対にしない。
? 眼科医のフォローアップ検査を受ける。
日本においても、同様の啓発がなされているのですが、遵守されていないケースが国内外ともあるようです。
下記の報告によれば、重篤な角膜感染症にいたったカラーコンタクトレンズ装用者13名のうち、使い回しが5名、ゴミ箱から拾ったものを使ったケースもあったようです。
レーザー虹彩切開術と角膜内皮細胞
レーザー虹彩切開術は、閉塞隅角緑内障に対し、「瞳孔ブロックを解除し前後房の圧差を解消して隅角を開大する」目的で行われ、緑内障診療ガイドライン(第三版)においては、「瞳孔ブロックによる原発ならびに続発閉塞隅角緑内障では第一選択の治療である。プラトー虹彩が疑われる症例に対して瞳孔ブロックの要素を除去する目的で行ってもよい。」と記載されています。しかしながら、稀に角膜内皮細胞が障害され、水疱性角膜症という重篤な合併症を起こすことがあり、治療の適応は慎重に考慮すべきです。
本論文では、原発閉塞隅角症疑い(原発性の隅角閉塞があり、眼圧上昇も、器質的な周辺虹彩前癒着も緑内障性視神経症も生じていない例)の片眼に、予防的レーザー虹彩切開術を行ったところ、3年後に角膜内皮細胞の減少がみられたものの、未治療眼にも減少がみられ、両眼間で減少の程度に差がなかったと報告しています。