硝子体手術は網膜剥離、糖尿病網膜症、各種黄斑疾患の治療に極めて有用な方法ですが、高度な技術が必要とされる眼科手術の一つと言えます。近年極小切開硝子体手術が主流となり、より簡便かつ短時間で行えるようにはなりましたが、術創を縫合しないために術後感染症(眼内炎)が危惧されます。
本論文は、硝子体手術後の眼内炎発症眼とそうでない眼との症例対象研究です。眼内炎の発症は1730件に1例の割合で生じ、危険因子として免疫低下と術前ステロイド点眼の既往が挙げられましたが、術創の大きさは関係がなかったとのことです。また、網膜剥離手術では、眼内炎の発症が少なかったとしています。
http://bjo.bmj.com/content/98/4/529.abstract