網膜血管には自動調節能があると言われており、眼圧や血圧、気温、体位などによる眼循環低下が起こりにくいとされています。一方、緑内障眼では、このような自動調節能が低下し、例えば軽度の眼圧上昇でも眼循環が低下しやすいとされています。その一因としては網膜血管内皮の機能障害が示唆されています。
フラボノイドは一酸化窒素を介して血管を拡張させる作用があり、チョコレートやワインなどに豊富に含まれています。本論文では、チョコレート摂取により、健常眼では網膜血管が拡張したものの、緑内障眼では変化がなかったと報告しています。