正直に点眼状況を教えて下さる患者さんが結構います。ありがたいです。上記の一言の後に、「翌日に追加してさした方がいいですか?」と聴かれることがあります。状況に応じて言い方を変えてますが、基本的に「翌日も決められた方法で点眼して下さい」とお話しています。理由は二つ。一つは多くの点眼液には防腐剤が含まれているのですが、これが目の、特に表面にある角膜を障害させることがあり、多く点眼するとそのリスクが高まるからです。二つ目は、緑内障治療薬についてですが、プロスタグランジン関連薬については、過剰な点眼が眼圧下降効果を落としてしまうことが知られています。また、交感神経β遮断薬などについても、微妙なバランスで眼圧を下げている面があり、症例によっては、かえって濃度を上げると眼圧下降効果に影響を及ぼす可能性があると考えています。ただし、炭酸脱水酵素阻害薬である、ブリンゾラミドは一日二回点眼ですが、効果が不十分な場合、三回点眼も許されています。Overdoseが眼圧に及ぼす影響について、知見が少ないのが現状です。