眼圧は血圧などと同様、一日の間で変動することが知られています。そのため、眼圧の日内変動を測定することは、緑内障診療を行う上で有用なことがあり、特に常に同じ時間帯で診察を受け、眼圧が低いにも関わらず視野障害が進行する症例などでは、他の時間帯で眼圧が上がっているケースがみられるため、積極的に行ってもいい検査と言えます。しかしながら、眼圧は季節変動のみならず、日々変動も起こすことが知られており、一度の眼圧日内変動のみでは、眼圧の評価が困難であることもあります。
本論文では、6カ月毎、計4回眼圧日内変動を行ったところ、各々の眼圧変動の一致率は極めて低く、特に30%以上眼圧が変動する例では、6.4%しか一致しなかったと報告しています。