月別アーカイブ: 2014年11月

近視の頻度について

学童において、世界的に近視化しているデータは多々あります。20~70万人を対象とした中国の横断的研究によると、1985年は28.6%であったのに対し、2010年には実に56.8%が近視であり、女児に多く、都会生活者に多かったというデータが発表されました。 http://archopht.jamanetwork.com/article.aspx?articleID=1973974&utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook&utm_campaign=feed_posts%0A

妊娠と眼圧

http://www.jcrsjournal.org/article/S0886-3350(14)01100-6/abstract緑内障治療薬の多くは妊娠中は慎重投与となるため、緑内障患者に対する治療に難渋することがありますが、幸いなことに、妊娠中は眼圧が下がることが知られています。理由はホルモンの関係が考えられています。本論文では、妊娠中は角膜形状が変化していることを示し、そのために眼圧値が低めに出る可能性を示唆しています。

世界の緑内障の有病率について

緑内障の有病率は加齢とともに増加することが知られています。本研究は、過去のデータをメタアナリシスで解析し、世界における現在の緑内障の有病率と、高齢化および人口増加が進む将来の有病率の予測を行ったものです。 現在、世界の緑内障有病率は3.54%で、原発開放隅角緑内障はアフリカ人に多く、原発閉塞隅角緑内障はアジア人に多いとのことです。2013年の時点で、世界の緑内障患者は6430万人で、2020年には7600万人、2040年には11180万人に増加することが予測されます。原発開放隅角緑内障において、男性は女性よりも多く、都会生活者は郊外居住者よりも多かったということです。 http://www.aaojournal.org/article/S0161-6420(14)00433-3/abstract

i Padを用いた緑内障スクリーニングについて

緑内障性視神経障害または視野障害は、一般的に不可逆的なものなので、緑内障を早期に発見することは視機能障害を防ぐために極めて重要です。しかしながら、緑内障診断には特殊な検査が必要なことから、眼科受診やドック、健診などの機会がない場合には、緑内障を早期に発見することは困難と言えます。米国眼科学会のサイトによると、ネパールの緑内障患者を対象とした研究で、「visual field easy」というi Pad アプリを用いることで、眼科で通常行われる視野検査と51-79%の一致がみられたとする報告を紹介しています。このようなi Padアプリを用いた緑内障スクリーニングは、十分とは言えないまでも、有用である可能性があります。 http://www.aao.org/newsroom/release/ipadscreenings-effective-for-detecting-early-signs-of-glaucoma-in-underserved-high-risk-populations.cfm https://itunes.apple.com/jp/app/visualfields-easy/id495389227?mt=8

勉強する子は近視になる?

近視は遺伝的要因と環境要因によって生ずるとされています。経験的に勉強する子は近視になり、外で遊ぶ子は近視になりにくいということは言われてはいましたが、元々きちんとした研究結果に基づくものではありませんでした。それでも、外で遊ぶ子は近視になりにくいというデータは数年前から報告されているようですが、逆に勉強などの近業が近視化させるというデータは、ここ1~2年になって、ようやく出てきているようです。本報告は、子どもではなく、大人についての断面的研究ですが、高学歴なほど近視が強いことが始めて示されました。 http://www.aaojournal.org/article/S0161-6420(14)00364-9/abstract