月別アーカイブ: 2014年4月

本日の新医院

今日も長岡市は快晴です。多くの方から新医院建築のためにご尽力頂いているのですが、最近は天候がよくなったせいか、朝6時代には既に作業して下さっている方々を見受けます。頭が下がります。

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亜急性原発閉塞隅角緑内障の診断について

緑内障診療ガイドラン(第三版)によれば、原発閉塞隅角緑内障の分類の中で、発症速度による分類では、「急性」と「慢性」が定義されているものの、その中間型である「亜急性」または「間欠性」は明確には定義されていません。欧州緑内障学会が発行している緑内障ガイドラインでは、「急性に類似しているが、より弱い臨床所見しかなく、自然に寛解する」と定義されています。すなわち、自覚症状があったとしても、眼科医院にかかる時には隅角所見以外には臨床所見に乏しく、診断しづらいことが考えられます。しかしながら、繰り返す発作により、視神経が次第に障害され、不可逆的な視機能障害を起こしうるため、やはり早期診断が必要になります。

本論文によると、亜急性原発閉塞隅角緑内障の唯一の自覚的所見は頭痛であり、多くは週1~2回の頭痛を経験していて、眼痛、前頭部痛、片頭痛様の症状があり、頭痛から緑内障診断までの平均期間は実に2.6年ということです。緑内障専門医に受診するきっかけは他科からの紹介が多く、73%は3人以上の他科の先生の診察を受けていたということです。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24677021

 

乳頭出血と篩状板

乳頭出血とは、視神経乳頭近傍にみられる緑内障ではよく観察される所見で、乳頭出血がみられる場合、その近傍の網膜神経線維層欠損が後に起こり、その部に対応した視野障害をきたすことが多いことはよく知られていることです。しかしながら、乳頭出血がなぜ生じるかは不明で、出血が視神経障害を引き起こすのか、視神経障害を起こす時に血管が障害されるのかもはっきりとわかっていません。

近年、enhanced depth imaging spectral domain optical coherence tomography という方法を用いることで、視神経の支持組織である篩状板の観察が生体眼で可能となっています。本論文では、乳頭出血を伴った原発開放隅角緑内障(POAG)眼では、伴わないPOAG眼と比較して、前部篩状板の後方湾曲や篩状板の横ずれなどの変化が多く観察され、しかもそれらの変化は乳頭出血部位の近傍であったことを示し、そのため、篩状板の形状の変化により毛細血管が破綻し、乳頭出血が生ずると仮説しています。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24677111

本日の新医院

今日の長岡市は快晴です。

現場長にお願いして、現眼科八百枝医院スタッフとともに、新医院の内部をみせて頂きました。まだまだ未完成でしたが、かなりの広さです。それより驚きましたのは、作業なさっている方の人数の多さです。多くの方に支えられて、新医院が完成していくのを実感できました。

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網膜厚とパーキンソン病

パーキンソン病は神経変性疾患の一つであり、大脳や脳幹に属する黒質線条体の異常によって生じると言われています。本疾患では、眼科における診断機器の性能の向上により、緑内障と同様、網膜神経線維層にも異常がみられるという報告がいくつかなされています。

本論文では、網膜神経線維層などの網膜の構造を観察する光干渉断層計(OCT)で、パーキンソン病患者の網膜厚を調べたところ、健常者に比べると網膜神経線維層厚や黄斑部の網膜厚が薄く、その程度はパーキンソン病の重症度に相関していたと報告しています。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24276697