緑内障診療ガイドライン(第三版)によれば、緑内障の本態は、「網膜神経節細胞の消失とそれに対応した視野異常である緑内障性視神経症」である。近年、眼底三次元画像解析装置を用いた緑内障の補助的診断が盛んに行われており、光干渉断層計(OCT)による眼底検査は、多くの眼科診療所で取り入れられている。最近臨床導入された、より画像解像度が高いswept source OCT(SS-OCT)は、今日汎用されているspectral domain OCT(SD-OCT)より緑内障診断力の向上が期待される。しかしながら、SS-OCTとSD-OCTの緑内障診断力を比較した本報告では、緑内障性視神経障害についてはSS-OCTの方が捉えやすくなっていたものの、正常と緑内障を区別する能力については同等であったと結論付けている。