急性緑内障発作は、急激な眼圧上昇のために、視力低下、霧視、虹視症、眼痛、頭痛、悪心、嘔吐などの症状を伴う、救急医療においても重要な疾患です。本疾患では、早急な治療を行わないと、重篤な視機能障害を来すことがあります。本論文では、長時間のフライト中に急性緑内障発作を生じた3例について報告しています。フライト中は適切な治療を行えないことが多いため、予防的な点眼治療を勧めています。一般的に急性緑内障発作は予防的治療が可能なことから、高齢で、特に遠視を有する女性については、自覚症状がなくとも、眼科検診を受けるべきと考えます。