団体信用生命保険と緑内障

緑内障の有病率は40歳以上で5%と言われ、特に中高年になったら注意すべき疾患の一つと言えます。一方、40歳以上になると、マイホームを作るために住宅ローンを組む人が増えてくると思われます。その際、一般的には生命保険に加入することが義務づけられると思いますが、代表的な生命保険である、団体信用生命保険には「緑内障」の告知義務があります。条件は、「過去3年以内に(中略)、手術を受けたことまたは2週間以上にわたり医師の治療(診査・検査・指示・指導を含む)・投薬を受けたことがありますか。」です。一般的には緑内障は慢性疾患のため、容易に上記条件に該当することが予想されます。そのため、緑内障の治療が開始されると、団体信用生命保険に加入できなくなる恐れがあります。

私ども医者は、患者の社会的背景を常に考えながら治療を行いますが、時には事情を聴取し損ねることもありますし、また、社会的背景に拘泥されて治療を遅らせたり、怠ってはならないとも思います。もし、ご心配の方はかかりつけ医にご相談下さい。

 

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