日帰り手術について

日帰り手術の意義とメリット

近年、眼科手術は低侵襲化の進歩が目覚ましく、局所麻酔下で大多数の手術が短時間で終了可能となりました。そのため術後、長期間の安静が不要となり術後まもなく普通に歩行したり、日常生活に支障ない程度に動くことが可能な手術が増えてきました。このような手術の進歩もあり、近年では、眼科の日帰り手術の普及が進んできております。 当院でも2014年6月以来、白内障手術、外眼部手術はもちろんのこと、緑内障手術網膜硝子体手術を含め、多くの眼科手術を日帰り手術の形態で施行しております。

下記に日帰り手術を選択された患者様の背景、メリットをまとめます。

・全身疾患もなく健康なことから入院したくない。
・病院では入院待ちが長く、より早く手術を受けたい。
・仕事など多忙で入院できない。
・介護が必要な同居家族、ペットの世話などがあり家を空けられない。
・入院に伴う困難な手続き、自己負担額が入院手術より少ない。


上記のように日帰り手術のメリットは多いですが、残念ながらデメリットや限界もあります。
下記に該当する方は入院施設を有する病院での手術が好ましいと思われます。

・重度な全身疾患があり、全身管理など内科との連携が必要な方。
・入院での管理、全身麻酔が好ましい方(重度の外傷。重度の網膜硝子体疾患。認知症の方)
・遠方にお住まいなど通院が困難な方。


以上の日帰り手術の意義を考慮し、安全な手術と快適な生活を提供できる事を大切にして手術適応を相談させていただきます。

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当院で施行している日帰り手術

白内障手術

一般白内障手術、難治(高度)白内障手術

硝子体手術

黄斑上膜、黄斑浮腫、黄斑円孔硝子体出血糖尿病網膜症網膜剥離網膜静脈閉塞症、硝子体混濁など

緑内障手術

線維柱帯切除術、線維柱帯切開術、隅角癒着解離術

眼瞼・眼科一般手術

眼瞼下垂、眼瞼内反症、翼状片麦粒腫、霰粒腫など

令和2年度の手術件数

白内障手術(併用手術含む) 835件
硝子体手術 18件
緑内障手術 11件
硝子体内注射 200件
巨大霰粒腫摘出術 8件
翼状片手術 8件
結膜肉芽腫摘出術 8件
結膜弛緩症手術 6件
眼瞼下垂症手術 8件
皮膚・皮下腫瘍摘出術 2件
網膜光凝固術 44件
隅角光凝固術 5件
後発切開術 70件